英語砂漠でサヴァイヴァー、ってか

小論用の緊急リサーチで「バトルロワイヤル」と「構造分析」をぐぐったら、何故か「砂場の英語」についてのエントリがあがってくる。面妖な。あ、つーか内田樹センセやん。

砂場の英語とはなんなのかといいますと、はい引用。

外国で暮らしたり、インターナショナルスクールに入れたりして、英語話者のあいだに置かれると、子どもは仲間や先生とすぐに「ぺらぺら」話すようになる。それを見て「ネイティヴのような発音だ」と親は喜ぶが、これはしょせん「砂場の英語」に過ぎない。「砂場の英語」から「教室の英語」のあいだには乗り越えることの困難な段差がある。

いやあ心に刺さります。身内と友達ならけっこう何でも喋れるけど、不特定多数に対して、初対面、もしくはセミナーでのディスカッションだと７割減でしか口を開かない私としましては（焦）。

それは「自分の経験や状況を共有している親しい特定の人」ではなく、「自分のことを知らない未知の不特定の人たち」にも通じることばの使い方を知るということである。「あれ」と言えば分かる人に向かって語る「身内のための語法」と、「あれ」を知らない人に「あれ」が何であるかを適切に理解させるために用いる「他者のための語法」は別種のものである。

これは子供だけの話ではなくて、語学学習者ならみんな一緒かと。
友達の間の日常会話なら困らないけど。。。というのがこの「砂場」レベル。
確かに、生活していてしょっちゅう自分の砂場遊びを実感しております。
「あれ」という「基礎知識」が通用しない場では、聞くも喋るも非常に困難。

予習してさえいれば大学レベルでも講義の内容はばっちり、けれどテレビのバラエティで何を言ってるのかわからん。。。というのはよくある話。テレビのニュースをラジオで聞いたら理解度は半分に下がるでしょう。

そういや先日の旅行中、シリアのちっちゃいホテルでドイツ人とカナダ人のバックパッカーとお喋りしてた時（トルコ語とアラビア語しか通用しない旅路で英語の存在がどんなに有り難かったか！！）自分の論理的説明力の無さを実感しやした。
先端テクノロジーの影響力と人間の意識の力ってどっちが優先なの？みたいな話題から（確かBBCニュースが発端だった気がする）ドイツ人と押井守の「GHOST IN THE SHELL」のテーマとは何か、という話になった。が、カナダ人は映画を見たことがないというので、説明せねばならない。ぎぇぇ、あれをですか。

いやあ、上手く出来ませんでした。

あらすじを説明してテーマを解説、しているつもりがどうも曖昧でわかりづらいらしい。映画を観てたドイツ人は隣でうんうんと頷いているんだけど、カナダ人の「んん？」と半分あがったマユゲが痛い。結局ドイツ人がさらりと要約してくれて、カナダ人さん納得したようでした。
ちきしょうー、まだまだだなあ。がっくし。

予備知識の無い人にモノを説明するには、まず自分が内容を消化してなきゃ。
そしてそれを適切な言葉と論理立てた順番で説明する語学力がなきゃ。
そうしてやっと、行き先の見えない「英語の砂漠」レベルへと辿り着けるわけです。
きっとそこからがまた長いんでしょうけどね、めちゃくちゃ。はふーーーーーーー